大判例

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大阪地方裁判所 昭和26年(行モ)5号 決定

申請人 玄幡マツ

被申請人 大阪国税局長

一、主  文

申請人の申立を棄却する。

二、理  由

申請人は被申請人に対し被申請人が昭和二十五年八月八日訴外三興工業株式会社に対する滞納処分として訴状添付の別紙に記載する物件に対してした差押処分の取消を求める訴を提起し(当庁昭和二十六年(行)第一二号)これに関して右物件に対する滞納処分の停止を申立てた。その申立の理由とするところは「その物件は申請人が昭和二十四年四月二十三日右訴外会社に対する金三十万円の貸金の担保として譲り受け、その後右貸金の弁済期たる同年七月二日にその弁済がなかつたので申請人が完全にその所有者となつたものですでに右訴外会社の所有に属せずかつ申請人は右物件を訴外林福太郎に賃貸しその賃料をもつて生計をたてており申請人の唯一の財産であるしまた右林福太郎はこの物件を公売に附せられるにおいてはただちに申請人はいうにおよばず右林福太郎ならびにその職工等二十名の生活がおびやかされるにいたるものでこのことは金銭をもつては償うことのできない損害でその損害を避ける緊急の必要があるというべきであるから右物件に対する滞納処分の執行の停止をもとめる」というにある。

そこで当裁判所は被申請人の意見をきいた上申請人の主張と疏明の程度ではまだ右滞納処分によつて償うことのできない損害が生ずるとは考えられないので、主文の通り決定する。

(裁判官 浜本一夫 鈴木敏夫 坂井芳雄)

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